[クリスマスパーティ]成宮由愛

提供: 成宮由愛非公式ガイドブック
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30th November, 2013
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●特訓前はお面を被り、浴衣を着て、プロデューサーの裾を掴みながらも夏祭りを廻って楽しむ様子が窺える。初めて食べたりんご飴を気に入った様子。

●特訓前は水色をベースに黒のラインと胸元を飾る青の花が印象的なブラウス及びベージュのスカートを、そして特訓後はクリスマスに相応しいモチーフ、カラーリングで施されたいわゆるサンタ衣装を纏うことでステージに臨もうとしている様子である。

●由愛は自分なりのステージを空想し、スケッチブックに描き出すようにそれを現実に表現する形でアイドルという仕事をこなしているようである。


概要

SRという大きな壁を乗り越え、前回の登場から、途中ブレイブパーティの仲間入りをしながらも早8ヶ月が経とうとしていた師走の前夜、2周年記念クリスマスガチャ(2013/11/30 23:00~2013/12/12 20:59)にて冬服の装いをもって再登場を果たした。Twitterの反応などSRとしての再登場が期待されていただけに、Rでの登場、そして控えめな能力値の設定は判断の良し悪しが分かれるところかもしれない。


だがしかし、今回のRの特技名にもなっている"クリスマスの装い"で登場したことには、極めて非常に重要な意義があることを申し上げなければならない。何故なら、プロデューサーとして今後も何度となく続くクリスマスイベントを衣装という視覚的条件を踏まえ、かなりの臨場感をもって味わうことができるからである!これは由愛Pにとって実に幸運なことであり、本当に有難い配慮だったと言い切ってよい。さらに、通常のお仕事に連れて行くことで同じようにお仕事をしている臨場感を味わえるのも間違いない。まさに運営側から由愛Pに送られたクリスマスプレゼントであったといえるだろう。


解説・考察

特訓前

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「クリスマス……パーティー…。あの…とっても楽しいです…。こんなにたくさんのお友だちと、いっしょ…。お洋服も、いつもよりいいの…着てきました。えへ…○○さん、メリークリスマス…ですね」


ガチャの名前が"クリスマスパーティ"となっているだけあって、特訓前は実際のクリスマスパーティの準備を描いたものとなった。そして、このときに由愛はパーティの準備中であることが、同じくガチャのレアアイドルとして登場した今井加奈が運んできた荷物を手伝おうとする台詞「加奈さん…荷物いっぱい…。あの…1個持っても…いいですか?」「わわ…おっきなケーキ…ですね」から多少なりと推測することができる。 それだけでなく、同じくメンバーとして選ばれたレアアイドルの白菊ほたるや村上巴から投げかけられる言葉についても連携をもった受け答えになっている、つまり4人による活きた会話が展開されており、そこへ「みんなといると…あたたかくて」という一言が、このやりとり様子を素直に表現しているといえる。さらに、他のメンバーの会話を吟味しても同じような感想を抱いていると捉えることができ、由愛の"とっても楽しいです…"という言葉がより具体的なものに昇華していると判断できよう。他の由愛の言葉を見ても、「じんぐるべーる…です!」「寒い時は…○○さんに、ぎゅってします。あったかそう」といったように、楽しい席であることも手伝ってか歳相応にはしゃいだ印象を持つものが散見される。可愛らしいのは勿論のこと、しかし、それらは全て成長の証そのものであり、出会った頃とは比べ物にならないくらいに表情は柔らかく、そして明るくなったといえるであろう。


服装については冒頭に軽く述べたように、いつもより良いものを選んできたと話してくるあたり、このパーティを前もって楽しみにしていたことが窺える。「○○さん…お洋服、似合ってますか?ひらひら…です」の言葉のとおり、彼女のイメージカラーともいうべき優しげな水色をベースにした洋服には、黒と白のフリルがあしらわれ、首周りには特に雪の結晶を髣髴させるような飾りがまるで首飾りのように配列されている。その胸元には、柱頭周辺の器官が除かれた青い小さな山茶花と思われる花を置き、これが洋服における大きなワンポイントである。ライトブラウンのベルトより下は、ベージュのスカートであり、判断がつきにくいが三重構造となっている。そしてカチューシャにしても、雪の結晶と思われる飾りに、三竦みになった細かい青色の石、それより大きいパールのような白い石が交互になって織り成されており、そこに薄い青紫色のパンジーのような花がこれも三竦みで咲いたように置かれ、頭部を飾るアクセントとなっている。


「みんながいて…、○○さんがいて…、とっても幸せな日…。ママ以外の人と最初にしたクリスマス…。ずっと、してたいな…」


彼女自身について、まだまだ不明な点が存在しているのを前提に述べる。ここまで登場したどのカードにも"パパ"という父親についての言葉がなく、そして、本質的な意味でのクリスマスという"家族"など親しい人と過ごす習慣がテーマとなる日を選んで登場させたことには、由愛の『家族構成』や『これまでの人間関係』といった過去のこと、もちろんこれはゲームの上で公開されている情報ではないものの、こうした出来事について色々と考えさせられるものがあるといわざるを得ない。 もちろん、由愛が母親のことしか取り上げないことについて意図があるのかどうかは定かではないが、ただ一つ言えることがある。それは、こうした風景を由愛が心のどこかで望んでいた、もしくは憧れていたということである。先の「ママ以外の人と最初にしたクリスマス…。」「一番楽しいクリスマス…です…」という二つの言葉からは、こうした仲間との団欒を楽しんでいることはさることながら、これまでのクリスマスは父親が同席しなかったことも踏まえ、同い年くらいの知人とも過ごすことはなかった、ということが暗黙に読み取れてしまう。


言い方を変えれば、由愛はこれまで生きてきて母親以外の人間関係はかなり希薄だった可能性が高いことを示唆している。以前"浴衣祭り"のときに「お祭りにきたことがなかった」という台詞はここに来てその精度を増したといえるかもしれない。その上でアイドルになる前の性格や絵画という個人で楽しむ趣味など、由愛の持ついくつもの平野から浮かび上がる人物像は内向的に傾いてしまうため、友人関係を築くことがなかなか難しかったのではないか。だからこそ、同じ仕事をしている者同士で集まるこのパーティで、輪の中に溶け込めているいまが一番楽しいとして、思わず内心にあった言葉が漏れてしまったのである。まだ子供な由愛がこのような心理状況に置かれていたことには、余りにも胸が痛む。しかしながら、こうしたアイドルの仕事や団欒によって今後もより良い方向に内面的な姿が変わっていくと予感させられよう。



特訓前

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「サンタさんに…なりましたよ? プレゼントを届けたいですけど…知らない人のお家、こわくて、入れなくて…。だから…LIVEに来てくれた人だけにプレゼントです…。あの…歌でもいいですか?」


ライブ衣装に着替えた由愛は可愛らしいサンタへと変身する。まさにクリスマスLIVEを象徴するかのような赤や緑を基調とし、季節をそのまま表す雪の白といった塩梅にクリスマスカラーをふんだんに使って彩られており、クリスマスパーディの文言はむしろ特訓後の方によって意味が通るものになっているといえるだろう。さて、その姿を一瞥するに、人目を惹きつけるサンタクロースの赤い衣装をモチーフにしたステージ衣装であることは間違いない。クリスマスLIVEに出演するメンバーの衣装は色とマイクのデザインを揃えた形になっているが、細かく見るとそれぞれの部位で異なることが解る。


「肩が…すーすーします」の言葉からも解るとおり、かなり肩や腕の露出した衣装となっている。スカートの裾、首周りや手首にあしらわれたふわふわのファー、そして足元のブーツには白を取り入れられており、それは先にも述べた雪の白を表すものであろう。由愛のトレードマークともいえるカチューシャで留めたかのような結び方をした頭のリボンには"Merry X'mas"の英文字が確認でき、2枚の柊の葉と2つの金色のオーナメントがささやかながらクリスマスの演出を醸し出している。レース模様のメイド風ショートエプロンは全体のシルエットと相俟って、まるでクリスマスパーティにファンを迎え入れるかのような温かい印象さえ受ける。そして、首元の白いフードと合わせて金色の小さな鐘が見える。由愛の衣装だけに付いているこの首元の鐘は「○○さん、首の鐘、鳴らしてみますか? 幸せ…くるかも」から鳴らすことのできるように作り込まれている。


ともあれ、クリスマスLIVEを成功させようと頑張っている由愛のために、今は何か羽織るものを用意してあげたいところである。


ちょうど元旦の新春コレクション特訓後を思い起こさせる。そのころは「笑顔」になろうと意識して練習していたが、今見せている「笑顔」はどうであろうか。メンバーとの交流を楽しんだり、自分から仕事をする姿勢、プロデューサーと協力する姿はアイドルの一人としてもう自覚を持った姿といえるのだが、特段意識をしなくてももう自然な形で笑顔を見せているところに今回の成長の証を見るけることができる(こうした担当のアイドルの成長を見届けることができる点にプロデューサーとしてのやりがいがあるといっていいだろう)。カトリック色の強いスペインで大役を授かった由愛にとって、今年のクリスマスは多くの仲間たちがいるためかいつもと違った雰囲気に包まれ、少し感慨深いものがあるかもしれない。また、一年の終わりの時期であり、宗教的な慣習を持たずとも多くの人が自然と自身のこれまでを内省する時でもある。由愛もそうした気持ちを素直に振り返ってプロデューサーに話した言葉が特訓後を象徴するように締めくくられている。


「本物のサンタさんは…私じゃなくて…○○さんです。だって私に…楽しい思い出、たくさんプレゼントしてくれました…」